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 久吉の言葉に音吉がうなずき、 「言葉がわからんと、心配なことが多いなあ」 「それはまあそうだが、取り越し苦労はしないものよ」  岩松は言いながら、酋長《しゆうちよう》のほうに目をやった。と、何を思ったか、酋長が立ち上がって、懸硯《かけすずり》の引き出しに手をかけた。岩松ははっと身を固くした。酋長は何か笑いながらピーコーに話しかけ、引き出しをひいた。酋長は「おや」と言うように首を傾け、その上の引き出しをあけた。 「音、久公」  岩松が言った時、 「イーシュ・サップ!(ないぞ)」  酋長が叫んだ。 「イーシュ・サップ!?」  酋長の隣の一画《いつかく》にいたアー・ダンクが鋭く聞き返した。  三人の顔から血が引いた。 「しまった、遅かった!」  イーシュ・サップという言葉を三人も知っていた。時々使う言葉だからだ。 「硯《すずり》のことやな!」  音吉の体がふるえた。 「そうや、まちがいない!」  岩松が声を低めて言い、 「舵取《かじと》りさん、硯を海にでも投げて来るか」
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